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過去ログ[15]

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[8027] 十八韻「捨てられし案山子」の巻 投稿者:宗匠 投稿日:2023/10/17(Tue) 08:33
お待たせしました。新たな十八韻順候式雪月花をスタートします。今回から捌きの名を宗匠とさせていただきます。新たな十八韻の発句は宇咲冬男師の句集「虹の座」から抽いた次の句です。

捨てられし案山子に天の無限大 冬男

捨てられた案山子を見る作者が案山子になり切って、稲刈りの終わった田に寝そべって空を見上げている景の句です。季語は「案山子」で三秋、人事、農耕の季語です。

脇句は同時同場所で秋の季語で詠んでください。締切は少し早めで11月3日(金)頃とします。

           令和5年10月17日 起首

    「捨てられし案山子」の巻

(発句) 捨てられし案山子に天の無限大  宇咲冬男
[8027へのレス] Re: 十八韻「捨てられし案山子」の巻 投稿者:たま 投稿日:2023/10/22(Sun) 20:12
土手の薄の風の手招き
[8027へのレス] Re: 十八韻「捨てられし案山子」の巻 投稿者:たま 投稿日:2023/10/22(Sun) 20:24
トンボ群れはホバリングして
[8027へのレス] Re: 十八韻「捨てられし案山子」の巻 投稿者:たま 投稿日:2023/10/23(Mon) 14:57
8029訂正お願いいたします。                   飛ぶ虫とらえ蜻蛉飛びつつ
草や木々月や惑星交信し
[8027へのレス] Re: 十八韻「捨てられし案山子」の巻 投稿者:達三 投稿日:2023/10/26(Thu) 15:23
手向けのように咲く彼岸花
[8027へのレス] Re: 十八韻「捨てられし案山子」の巻 投稿者:たま 投稿日:2023/10/27(Fri) 18:46
再訂正投句よろしくお願いいたします
土手の薄の風の手招き
飛ぶ虫とらえ蜻蛉飛つつ
草木も虫も月と交信

[8026] <結>挙句の講評 投稿者:秀四郎 投稿日:2023/10/14(Sat) 08:58
起 海恋ひの詩かや秩父冬祭     宇咲冬男

転 侵攻の廃墟の上に旱月      達三
無縁仏に経を読む僧      影法師
猪の縦横無尽里の村       たま
紅葉散り込む島のため池     潤
笹舟を浮かべて酌むは吟醸酒   達三 
久方ぶりにギターつま弾く   たま

結 悔恨と懺悔の影のある花野 達三


結2句目(挙句)に次の3句が付けられました。

1.謹賀新年続く祝宴    たま
2.つい合掌し初日の出見ゆ たま
3.心機一転書初めの朝   達三

□講評
1.は前句のちょっと複雑な心境の花野の句に対して場を屋外から屋内に変えて明るく新年の祝宴としました。治定候補。2.は前句の花野にとどまったような句であるとともに、上七がやや軽い感じを受けて、挙句とするには今一歩というところでしょうか。3.は明確に「心機一転」と前句の複雑な心境を振り払って書初めをしているという句であり治定候補に成り得ます。

□治定
3.の達三さんの句も捨てがたかったのですが、やはり挙句らしく華やかで明るい祝宴を詠んだたまさんの句を治定とします。

以上を持ちまして十八韻「海恋ひの」の巻が満尾しました。長い期間に亘ってお付き合いいただき有難うございました。新たな一巻のスタートは改めてご案内をさせていただきます。


十八韻「海恋ひの」の巻

起 海恋ひの詩かや秩父冬祭     宇咲冬男
   眠る山々叫ぶ人々       影法師
  待望のリニア新線開業に     たま
   木の芽膨らむ細き旧道     達三
承 転校の三年二組春の雪      たま
   得意の技は一本背負い     春一番
  逞しき腕に頬を埋める閨     影法師
   涙乾きし白き便箋       たま
  今日は吉スマホ頼りにイギリスへ たま
   戴冠式の後の街角       達三
転 侵攻の廃墟の上に旱月      達三
   無縁仏に経を読む僧      影法師
  猪の縦横無尽里の村       たま
   紅葉散り込む島のため池     潤
  笹舟を浮かべて酌むは吟醸酒   達三 
   久方ぶりにギターつま弾く   たま
結 悔恨と懺悔の影のある花野    影法師
   謹賀新年続く祝宴       たま

令和4年11月30日 起首
令和5年10月14日 満尾