ウ7句目治定と8句目 投稿者:宗匠 投稿日:2025/07/17(Thu) 08:25 No.8266 | |
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 | □講評 (発句) 島の秋いずこへ行くも濤の音 宇咲冬男 (脇) 大漁旗に堂々の月 たま (第三) 小鳥来し狭庭にわかに賑やかに 影法師 (四句目) 日差しを映す蹲の面 影法師 (五句目)夏岬佇む歌碑に「夢」の文字 達三 (六句目) ハマナスの花枝を伸ばして たま (ウ1) 秋袷陰ある人の振り返り 達三 (ウ2) 結婚指輪光る指もと 影法師 (ウ3) 後添いの彩りの卓美味しくて たま (ウ4) ローン明細ゴミ箱の底 たま (ウ5) 進次郎コメの値段を2千円 達三 (ウ6) 八郎潟の昭和遠くに たま
ウ7句目に次の8句が付きました。
1.月今宵遺影の人を偲ぶ窓 影法師 2.月いざよう翁の詠みし海眺め 影法師 3.後の月古き友がら集う宴 影法師 4.寒月が龍神神社照らしおり たま 5.霜柱月に照らされ靴の跡 たま 6.寒月光棟割り長屋続く町 達三 7.凍月夜月光仮面現るる 達三 8.月友に独り手酌の鰭酒を たま 今回は月の定座で冬の月、または冬の季語を入れた月の句を詠んで貰うことになっていました。しかし1〜3は冬の季語がなく冬の月でもないため、句の良し悪しは別にして、付け句としてはボツになります。4.は寒月で冬の月を出し、ここまで出ていなかった神祇の龍神神社を詠みこんでいます。治定候補。5.は冬の季語である霜柱を入れた月の句で、前句の八郎潟の干潟をイメージして靴の跡としています。これも治定候補。6.は寒月光で冬の月を出し、棟割長屋で前句の昭和を偲ばせています。治定候補。7.も冬の月を出し、昭和の子供たちのヒーローである月光仮面を出しました。これも治定候補。8.はこれまで出していなかった酒を出したのは良かったのですが、専用の入れ物で飲む鰭酒を手酌というのはあり得ない情景なのでいただきませんでした。
□治定 今回は治定候補が多くどれを治定しても良いと思える句が揃いましたが、その中で付け味という点から、昭和の子供たちのヒーローを出した7.の達三さんの句を治定とします。
□ウ8句目のヒント ウ8句目は、冬の季語を入れた短句になります。まだ出ていない神祇、釈教、酒、海外、病態、妖怪など沢山詠めるものがあります。なお打越が「場」の句ですので、人情の句が良いかと思います。
□次回の締切 次回の締切は7月2日(土)辺りを予定しております。
半歌仙「島の秋」の巻 起首令和6年10月11日
(発句) 島の秋いずこへ行くも濤の音 宇咲冬男 (脇) 大漁旗に堂々の月 たま (第三) 小鳥来し狭庭にわかに賑やかに 影法師 (四句目) 日差しを映す蹲の面 影法師 (五句目)夏岬佇む歌碑に「夢」の文字 達三 (六句目) ハマナスの花枝を伸ばして たま (ウ1) 秋袷陰ある人の振り返り 達三 (ウ2) 結婚指輪光る指もと 影法師 (ウ3) 後添いの彩りの卓美味しくて たま (ウ4) ローン明細ゴミ箱の底 たま (ウ5) 進次郎コメの値段を2千円 達三 (ウ6) 八郎潟の昭和遠くに たま (ウ7) 凍月夜月光仮面現るる 達三
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