宇咲冬男のLet's連句  十 八 韻  順 候 式  雪 月 花
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<転>6句目治定 投稿者:秀四郎 投稿日:2023/09/06(Wed) 09:40 No.8008  
起 海恋ひの詩かや秩父冬祭     宇咲冬男

承 転校の三年二組春の雪      たま
   得意の技は一本背負い     春一番
  逞しき腕に頬を埋める閨     影法師
   涙乾きし白き便箋       たま
  今日は吉スマホ頼りにイギリスへ たま
   戴冠式の後の街角       達三
転 侵攻の廃墟の上に旱月      達三
無縁仏に経を読む僧      影法師
猪の縦横無尽里の村       たま
紅葉散り込む島のため池     潤
笹舟を浮かべて酌むは吟醸酒   達三 


□講評

<転>6句目に次の5句が付けられました。 

1.久方ぶりにギターつま弾く   たま
2.新聞チラシ分けて片付け    たま
3.しみじみと見る母の絵手紙   たま
4.オヤジがぽつり若き日のこと  達三
5.旧知の友に会えばあの日へ   影法師

1.は前句に酒が出たので思わずギターを持ち出したという付けです。音楽への転じは良いです。治定候補。2.はいささか弱い転じで会釈(あしらい)の句にとどまりました。3.は前句の酒に来し方を振り返り、昔に母から貰った絵手紙を出しました。まずまずの付けです。4.句目は前句の酒が入ったオジサンが昔の話を語りだしています。治定候補。5.も述懐の句であり、友と杯を交わせば、一瞬にして青春の日々に戻ると詠んでいます。治定候補。


□治定

今回は治定候補3句の中で、前句の酒が入って音曲を出してきた1.のたまさんの句を治定とします。


□<結>1句目「花の座」のヒント

順候式雪月花十八韻ですので、<転>が夏でしたので、<結>は秋になります。


□次回の締切予定日
 
次回の締切は9月22日(金)頃とします。お早目の付句をお願いいたします。



十八韻「海恋ひの」の巻

起 海恋ひの詩かや秩父冬祭     宇咲冬男
   眠る山々叫ぶ人々       影法師
  待望のリニア新線開業に     たま
   木の芽膨らむ細き旧道     達三
承 転校の三年二組春の雪      たま
   得意の技は一本背負い     春一番
  逞しき腕に頬を埋める閨     影法師
   涙乾きし白き便箋       たま
  今日は吉スマホ頼りにイギリスへ たま
   戴冠式の後の街角       達三
転 侵攻の廃墟の上に旱月      達三
   無縁仏に経を読む僧      影法師
  猪の縦横無尽里の村       たま
   紅葉散り込む島のため池     潤
  笹舟を浮かべて酌むは吟醸酒   達三 
久方ぶりにギターつま弾く   たま


Re: <転>6句目治定 たま - 2023/09/06(Wed) 10:59 No.8009  

教えてください、笹舟は雑それとも七夕関連で秋、結は冬ではなく秋ですか?


Re: <転>6句目治定 秀四郎 - 2023/09/06(Wed) 11:08 No.8010  

笹舟は季語ではありません。<転>5句目は雑の句です。また<結>の花の句は秋で詠んでください。今回の<起>が冬、<承>が春、<転>が夏ですので、<結>は秋になります。順候式ですので<起>の季節から順番に季節を巡らせます。


Re: <転>6句目治定 たま - 2023/09/06(Wed) 12:43 No.8011  

早い回答ありがとうございます。花の句は 秋の桜(花)を詠む、それとも菊とか四季桜、秋の花は秋の季語をいれ花を詠めばいいですか?


Re: <転>6句目治定 秀四郎 - 2023/09/06(Wed) 12:59 No.8012  

秋の花の座では秋の花を付けても良いですし、次の言葉も秋の正花として認められています。
花火、花踊、花もみぢ、花相撲、花燈篭


Re: <転>6句目治定 たま - 2023/09/06(Wed) 13:16 No.8013  

大菊の三本仕立て天地人
早い回答ありがとうございます。


Re: <転>6句目治定 たま - 2023/09/06(Wed) 16:11 No.8014  

大花火黄泉の母さん見えますか


Re: <転>6句目治定 たま - 2023/09/07(Thu) 08:10 No.8015  

白菊の千輪仕立て道半ば


Re: <転>6句目治定 影法師 - 2023/09/07(Thu) 08:20 No.8016  

悔恨と懺悔の影のある花野


<転>5句目治定と6句目ヒント 投稿者:秀四郎 投稿日:2023/08/20(Sun) 10:25 No.8003  
(潤さんとたまさんからのご指摘を受けて仕切り直しをさせていただきました。
ご指摘をいただき有難うございました。)

起 海恋ひの詩かや秩父冬祭     宇咲冬男

承 転校の三年二組春の雪      たま
   得意の技は一本背負い     春一番
  逞しき腕に頬を埋める閨     影法師
   涙乾きし白き便箋       たま
  今日は吉スマホ頼りにイギリスへ たま
   戴冠式の後の街角       達三
転 侵攻の廃墟の上に旱月      達三
無縁仏に経を読む僧      影法師
猪の縦横無尽里の村       たま
紅葉散り込む島のため池     潤

□講評
<転>5句目には次の6句が付きました。

1.用水は暗渠に秋の散歩道    たま
2.栗ご飯チチンプイプイ旨くなれ たま
3.ひとつまみ塩の秋鯖焼き上がり たま
4.笹舟を浮かべて酌むは吟醸酒  達三
5.みそ汁の辛きを恃む朝な朝な  潤
6.泡盛に合うは角煮か海ブドウ  影法師

1.は前句の「島のため池」に対して「用水」はいささかベタ付きになります。2.はこれまで食が出ていなかったので良いタイミングでの食の句になりました。3.も同様に良いタイミングでの食の句ですが、秋鯖は秋の季語で、ここは雑の句ですのでボツです。4.は酒を出しています。笹舟が前句に付きます。5.は下五の字余りが気になりました。連句ではリズムが大切です。破調は避けましょう。6.も酒です。角煮と海ブドウは沖縄でしょうか。但し「泡盛」は「焼酎」の傍題であり夏の季語になりますので、これもボツです。

□治定
 今回はこれまで出ていなかった食を詠んだ2、と3、の句の内、雑の句として詠まれた2.のたまさんの句を治定とします。

□<転>6句目のヒント
 引き続き雑で詠んでください。短句です。ここは次の花の座へのつなぎの部分になります。花に障らないように色、降りものを避け、さらりとした会釈(あしらい)の句としてください。

□次回の締切予定
 9月5日(火)頃を予定しております。


十八韻「海恋ひの」の巻

起 海恋ひの詩かや秩父冬祭     宇咲冬男
   眠る山々叫ぶ人々       影法師
  待望のリニア新線開業に     たま
   木の芽膨らむ細き旧道     達三
承 転校の三年二組春の雪      たま
   得意の技は一本背負い     春一番
  逞しき腕に頬を埋める閨     影法師
   涙乾きし白き便箋       たま
  今日は吉スマホ頼りにイギリスへ たま
   戴冠式の後の街角       達三
転 侵攻の廃墟の上に旱月      達三
   無縁仏に経を読む僧      影法師
  猪の縦横無尽里の村       たま
   紅葉散り込む島のため池     潤
  笹舟を浮かべて酌むは吟醸酒   達三 




Re: <転>5句目治定と6句目ヒント たま - 2023/08/20(Sun) 15:33 No.8004  

早い対応ありがとうございました。
久方ぶりにギターつま弾く
新聞チラシ分けて片付け
しみじみと見る母の絵手紙


Re: <転>5句目治定と6句目ヒント 達三 - 2023/08/20(Sun) 15:53 No.8005  

オヤジがぽつり若き日のこと

<転>5句目の句の治定を有難うございました。


Re: <転>5句目治定と6句目ヒント 影法師 - 2023/08/24(Thu) 13:46 No.8006  

旧知の友に会えばあの日へ
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